話し合いの機会を

価値観も生活習慣も違う人同士が共同生活を送るのであれば、自分の意見ばかりを通そうとすることはもちろん無理があります。共同生活を送るにあたってお互いに話し合って決めたルールでも、しばらくするとせっかく決めたルールが機能しなくなってしまうこともあります。そんな時は無理にそのままルール通りに生活するように強制するのではなく、話し合いの機会を持って意見を交換するようにします。話し合いの機会を持たずに自分だけ我慢を強要されているという気持ちが強くなれば、いずれは相手に対して不満を爆発させてしまうことにつながります。また、どちらか片方がそれほど不満を感じているなんて、きちんと言葉にして言ってくれなければ案外相手は気が付かないということも少なくありません。

不満は小さなうちに解決しておいた方がずっと傷が少なくて済みます。せっかく始めた共同生活なら、お互いに主張をぶつけ合うだけでなく、どうすればお互いの生活ペースを守れるかといったプラスの方向に目を向けることが大切です。共同生活を送る上での基本は相手に対して思いやりの気持ちを持つことです。たとえ予期せぬ状況になった時でも自分の主張ばかりを通そうとせずに、相手を思いやる気持ちを持つことが共同生活をスムーズに送るための最大のポイントです。

お金の管理

共同生活を送る上で最も大切なのがお金の管理です。食費、光熱費、日用雑貨の代金、そして家賃など、生活していく中では様々なお金が必要です、費用が必要なものに関してはお互いに細かなルール作りが必要になります。基本的にすべての費用をワリカンにするという場合でも、たとえばお風呂でのシャワーの使い方があまりにも無駄が多いなど、細かなことが何かとトラブルを生みやすくなるものです。お互いに食事は自分で買ってきて自分で作るというルールにする場合は、それぞれの持ち物を自分の勝手なルールで過大解釈して都合よく利用してしまったりといった自己中心的な考えも当然よくありません。

共同生活を始めてすぐのタイミングであまりにも細かいことをきっちりと決めてしまうのは難しいかもしれませんが、ある程度サイクルがわかってくれば費用の目安も立てやすくなります。どちらか片方が二人のお金を預かって管理するという場合でも、何にいくら使ったかということはお互いに分かるようにきちんと管理することがポイントです。お金の管理に関してはどんな方法が自分たちの生活のスタイルに合っているのかを見極め、お互いに納得できる方法を見つけるようにすることが大切です。

家事の分担

共同生活といっても何人もで生活するシェアハウスのような場所と誰かと二人で一つの部屋をシェアするといった方法があります。
シェアハウスの場合、施設によってルールは様々ですが、皆が使用するキッチンやダイニングといった共用部を専門業者が清掃してくれるシェアハウスもあります。その場合、負担が偏ることがなく、平等に気持ちよく綺麗な設備を使用できるので、険悪になることもなく安心して生活が出来ます。

二人で暮らす共同生活の場合、どちらか一方だけが家事を強いられるようなことになるとトラブルの原因になります。これまで家で生活していた時は多少のお手伝い程度でよかったものも、掃除、洗濯、食事作り、ゴミだしやトイレ掃除に至るまですべて自分たちで行わなければならないのですから、まずはその分担を生活を共にする人と話し合って決める必要があります。一緒に生活をするようになるまでの間、それぞれ全く違った場所で違った生活習慣の中で育ってきたのですから、いろいろと考え方が違うのは当然のことです。

掃除の仕方ひとつをとってもきっちりと完璧にきれいにしないと気が済まない人もいれば、大体片付いていれば十分と考える人もいます。どちらか一方が極端にきれい好きで相手がわりあいルーズな人だと、せっかく分担を決めても相手が掃除した後が気になって仕方がないというなら、たとえば掃除はどちらか片方が、料理とせんたくなどはもう片方が責任を持って請け負うという分担の仕方もできます。要は分担の仕方もそれぞれに最も適した方法があるので一概にどれが正解とは言えないということですが、どちらか片方に極端に負担がかかるような分担方法は避けるようにします。

 

共同生活でお得に自立する

進学や就職を機に親元から独立するという人は多い事でしょう。でも、それまで家で親のもとで生活していた時とは違い、独立した生活を送るのはとても大変なものです。朝いくら遅くまで寝ていてもだらしなくしていても親からお小言を言われることもなく、思う存分羽を伸ばせるなんて思っていると、実は物理的にも金銭的にも結構大変なことに気付くのにそれほど時間はかかりません。そこで少しでも金銭的な負担を軽くするためにルームシェアなどによって共同生活を送ることも視野に入れるようになります。でも、これまでは家族という、自分にとって多くの場合甘えのきく団体の中の一員だったのに、たとえ友人や恋人だとしてもいわば赤の他人との生活です。

しかもそれまでの生活習慣やこだわりなど人それぞれに異なるバックグラウンドを持っているものなので、家族で生活していた時のようなわがままは通用しません。もちろん悪い事ばかりではなく、生活を共にすることでより深いきずなが生まれることも考えられるし、価値観の違う人同士が集まるからこそ得られる貴重な体験ができるのも共同生活の大きな魅力です。家族という狭い小さな社会から飛び出し、様々な経験を積む中でタフな心を身に着ける絶好のチャンスだとも言えます。これまでの常識が通用せずナーバスになってしまうことがあってもむしろ当然くらいに考えて、いろんなことを吸収するつもりで共同生活にトライしてみるのもおすすめです。時には泣きたくなるようなことがあっても、必ず自分に何かを残してくれる貴重な体験になることでしょう。